奇跡の日!
どんなギャンブラーにも、奇跡の日がある。
それは、人間がいつかは死ぬ日があることぐらい確実。
そのギャンブラーの奇跡の日を描いた傑作アメリカ映画がある。
リチャード・ドレイファス主演の『のるかそるか』。
競馬好きだが、いままでツキがなく、女房にもう絶対、賭けはやらないと誓った男が、
最後の勝負と買った馬券が当たり、そこから「奇跡の日」がはじまるというストーリー。
競馬好きには、夢のような映画だが、
この「奇跡の日」はギャンブラーなら必ず一度は、訪れる。
奇跡とは、どんなものなのか?
ギャンブラーの奇跡とは、もうひとつだけ。
当たりまくること。
徹底的に、完膚なきまで、当たり続ける、やることなすこと、全部、当たること。
もし、そんな日があるわけないだろ・・と思った人。
僕は、あなたがうらやましい。
あなたにはまだ奇跡の日が来ていないのだ。
実は、僕はもう経験してしまった。
過去形なのが、悲しい。
真夏の大井競馬場。
最初は、100倍の万馬券だった。
それだけでもうれしいが、そこからが凄かった。
次のレースを、ゴール前で、友達と見ていた。
本命サイドの2頭が先頭で走ってきたのを見て、
「まあ、こんなもんだな」と思っていた瞬間、
ゴール前で、穴馬が突っ込んできた。それが4万馬券。
それで終われば、奇跡なんて言わない。
次の、そして次のレースでも万馬券を当ててしまったのだ。
ただここからが、肝心。これだけ当てたのに結局、
僕の儲けは家賃1ヶ月分程度。
もし、この奇跡を察知して、
有り金すべてかけ続けていれば、半年分ぐらいの家賃は儲けただろう。